背景:ごく初期の妊娠(出産時15歳未満)は、低出生体重(LBW)、早産(PTB)、在胎週数に対して小さい(SGA)児、死産、新生児死亡などの不良な妊娠転帰のリスク因子であると示唆されている。
目的:15歳未満の患者において、乳児が低出生体重、早産、SGA、死産、あるいは新生児死亡となるリスクを体系的に検討すること。
検索戦略:Medline、Embase、CINAHL、および関連文献の参考文献リストを用いて、英語の研究を検索した。
選定基準:15歳未満の母親における出生転帰を報告し、年長の妊婦を対照群として設定した適切な研究。
データ収集と分析:単一のレビュアーがデータを収集し、サンプル選定、年齢群の正確性、交絡因子の調整、分析、転帰評価、脱落におけるバイアスについて研究の質を評価した。
主な結果:ごく初期の思春期妊娠に関する研究が46件見つかり、そのうち21件のみが正しい年齢群(15歳未満)と比較群を含んでいた。ごく初期の思春期妊娠においては、SGAのリスク増加、出生体重2,500グラム未満のLBWのリスク増加、妊娠37週未満のPTDのリスク増加が見られた。一方、糖尿病(DM)のリスク、帝王切開のリスク、ピトシンの使用および能動期の長さに関する異常のリスクは低下していた。子癇前症、極低出生体重(VLBW)、会陰切開、器械分娩率に関しては、リスクが一致しない結果となった。
選定基準:ごく初期の思春期妊娠(15歳未満)は、一般に言われるような一様に深刻な転帰をもたらすものではない。ごく初期の思春期妊娠では、帝王切開、糖尿病、能動期異常のリスクが低下している。また、多くの不良な転帰は、より早期に、思春期に特化した、質の高い妊婦ケアによって改善される可能性がある。