背景: 誰がより多く美容的な行動を行っているか(男性か女性か)についての世間の見解は、ほぼ一致しているように見える。女性は見た目に強い関心を持つ存在として描かれがちであり、それに対して男性は外見への関心が薄いとされる。しかし、従来の研究では、男性の自己変容行動と男らしさとの関係が見過ごされてきた可能性がある。
方法: 本研究ではこの問題を詳しく検討するために、まず質的研究である第1研究(N = 121)を実施し、男女がどのように自らの魅力を高めているかを明らかにした。さらに第2研究では、縦断的デザインを用いて、外見的魅力を高める活動に費やす時間を定量的に測定した(7回の繰り返し測定を含む62名の参加者による調査;総計 N = 367)。
結果: 美容への投資において男女差は観察されなかった。女性はメイクや化粧品の使用により多くの時間を費やしていたが、男性は運動や筋力トレーニングによってその差を埋めていた。
結論: 本研究は、外見を高める行動の強度における性差が、これまで考えられていたほど大きくない可能性を示す証拠を提供する。我々は、こうした結果の一因として、男らしさに関するジェンダー役割の変化があると仮定している。